寄稿文

平成30年度 中体連だより

中体連だより「頑張りぬいた三年間」 東海大学付属静岡翔洋高等学校中等部 竹村真紘

ぼくは、入部当初から全国大会出場を目標にしていました。しかし、入部してみると稽古についていけない自分がいました。三年生は、全国大会出場できる十分な実力がありました。このままでは、一年生が先輩方の足を引っ張ってしまうと思い、まずは稽古についていけるように必死に頑張りました。

三年生と一緒に出場した県大会団体戦。先輩たちを支えきれなかった自分達の力不足を痛感した夏でした。この悔しい経験が、ぼくの意識を変えました。

三年生が引退すると、二年生がいないぼく達剣道部は、一年男子四人で頑張るしかありませんでした。先輩方の築いてきた伝統を崩さないようぼく達にも意地がありました。強くなるためにはどうしたらいいかを一番考えた時期でした。

まずは、稽古に対する意識を変えました。誰よりも声を出す。苦しければ苦しい時ほど、自分と仲間を奮い立たせるために大きな声を出しました。ぼくは人よりも背が低く身体に恵まれていないため、それをカバーするためにもスピードや打ちの強さ、技の多彩さ、キレを常に意識し、一日たりとも稽古に対して手を抜きませんでした。

「試合は稽古のように、稽古は試合のように」先生が常にぼく達に語り掛けてくれた言葉がより意識付けをしてくれました。

二年の夏は、上級生の気迫とチームとしての力不足に負けた夏となりました。

あと一年、自分達は何をしたらいいのかを同級生とよく話し合いました。

自分自身の課題として、誰よりも強くなること、部員全員に竹村まで回せば勝てると信頼してもらえるよう一回一回の稽古に全力を尽くしました。

恵まれたことに、同級生の仲間が支えてくれ下級生も懸命についてきてくれました。

三年生の県大会を迎えるまで、一つ一つの大会を大切に部員全員の意識を高めていきました。

県大会当日、全員の気持ちが一つになっていました。一試合一試合お互いが声を掛け合い、気持ちを鼓舞しました。団体戦で初優勝できたのは三年間の積み重ねと全員の意識が一つになっていたことだと思います。

個人戦に関しては、一番強くなろうと自分で決めたことなので優勝することしか考えていませんでした。三年間の集大成としてやり遂げたことは、自分の誇りと自信になりました。それと同時に、支えてくれた仲間と先生方、両親、多くの方々の応援があったおかげです。心から感謝をしています。

全国大会は、レベルの高さ、一本を取る厳しさを痛感した大会でした。しかし、決して何も得られなかった大会ではなかったので、少ない経験かもしれないけれどもこの経験これからに生かしていきたいと思いました。

東海大学付属静岡翔洋高等学校中等部

東海大学付属静岡翔洋高等学校中等部

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